カテゴリ:接続詞編( 2 )

「 et 」は、必ずしも「と」ではない。

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今日は、si に続いて「接続詞 et 」です。

まずは、les conjonctions de coordination 「等位接続詞」です。これらの接続詞の特長は、基本的に「接続」する2つ(それ以上もありうる)の単語や文の順番が文の意味を大きく左右します。他の接続詞では文の順番を変えても、多少ニュアンスは変わっても、意味にそれほど大きな変化はないのですが,この場合、順番が非常に重要です。

これは文法的には全部で七つありますが、順々に説明します。

et, ou, mais, donc, or, ni, car


toi et moi (あなたと私)

2つの単語を結ぶのに et はよく使われます。ただ基本的に結ぶものは「同じ」でなければいけません。名詞なら名詞同士、動詞なら動詞、形容詞なら形容詞と言った具合です。単語と文を結ぶ事もありますが,これは特殊な例です。

結ばれる2つの単語の順番はとても重要です。例えば moi et toi とは言いません。フランス人も控えめな所があって、moi (わたし)は必ず、2つ目(3つ以上の場合は最後)に付けます。 moi et toi という人は、シチュエーションにもよりますが,よほど自己中な人だと考えられてもおかしくないので気をつけてください。他のペアでは、順番を交換しても全然問題ないものもありますが、これには気をつけてください。

また、ちょっと見ると「 et 」と、日本語の「と」は、同じように見えるかもしれませんが、接続する単語を「3つ以上」にするとその違いが出てきます。

Jean, Jacques et Jules.
ジャンとジャックとジュール

違いが分かりますか。日本語では3つの単語の間に挟まれて「と」が2つ付いていますが、フランス語では最後の単語の頭に et が1つだけついて、その代わりに「 , 」( virgule : 英語でいうコンマ)が付いて,初めの2つを区切ります。これは何故かと言うと、それぞれの接続詞の付く位置が違うからです。では何処に付くか、文節に分けてみてみましょう。

toi / et moi
あなたと / 私

Jean, / Jacques / et Jules
ジャンと/ジャックと/ジュール

フランス語では、後ろの単語の頭に付きますが、日本語では前の単語の後に付きます。フランス語でも全ての単語に et を付ける事もありますが、これは特に強調しようとしたいときです。ちょっと硬い表現なので、文章でしか目にしないかもしれませんが。

Et Jean et Jacques et Jules.
ジャンもジャックもジュールも

何の事はないかもしれませんが、この付く位置によっては、日本語の「と」とは違う意味の用法が出てきます。これは et が単独で使われる時によく見られます。

Et tu n'as rien fait pour l'aider ?
 それで助けもしないで何してたの?(ちょっと意訳です)

この文の前に「何か」前提があるのが分かりますか。この場合、誰かが事故にあったりしていたのに、話し相手から、その人を助けたような話がなかった訳です。

2つの文章を繋げる場合でも、同じ様な効果があります。この時、必ずしも主語は同じではないです。

Le roseau plie et ne rompt pas. (Jean de la Fontaine の寓話からの引用)
 葦はたわむが、折れはしない。

et が「しかし」のように「逆接的」に訳されているのに注目してください。この感覚は、辞書とかでいろんな用例に触れて慣れるのがいいでしょう。まあ,結構文語的なので、日常的にはあまり出てきませんが、知っていると知らないとでは意味の取り方に雲泥の差が出ますので。
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by nsato75 | 2009-06-23 20:20 | 接続詞編

「 si 」は必ずしも「もし」ではない。

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ちょっとお休みしてましたが、再開です!
今日は接続詞の si です。

Un café, s'il vous plaît. (コーヒー一杯、お願いします。)

などの表現でも、おなじみの接続詞 si ですが、これを英語の if の様に考えて、「もし/もしも」と考えていると、絶対に理解出来ない文章がでてきます。確かに「もし/もしも」の訳で通じる表現が大多数ですが、「〜であるのは、〜だからだ」とか「〜とすれば、(他方は)〜だ」などの意味で使われる si がある事を知っていた方がいいでしょう。

しかも、こういった表現はフランス語を始めてすぐの頃には、まず出てきません。中級あたりになってぼちぼち顔を出します。私もその時始めて目にして、しっくり来なかった記憶があります。どうしても「もしも」が頭にちらついてしまって、文の正しい意味が取れなくなってしまいました。

この表現は「もしも〜なら、〜です」という「条件の si 」とは違って、2つの文の意味のコントラストを使った表現です。

「〜であるのは、〜だからだ」
Si Marie n'aime pas les huîtres, c'est parce que ça l'a rendue très malade une fois.
 マリーがカキを嫌いのは、一度、カキに当たったからです。

「〜とすれば、(他方は)〜だ」
Si la région parisienne a ses atouts, la province a ses charmes.
 パリ地方はいろいろ便利だが、地方には地方の魅力がある。

ちなみに s'il vous plaît. をそのまま直訳すると「あなたのお気に召すなら。。。」という意味になります。普通は、si の付いた文は、最初に来ますが、s'il vous plaît.の場合は、ほとんどの場合後ろに来ます。例えば:

La poste, s'il vous plaît. (郵便局はどこですか。)

あと、相手が1人の場合で、友達、家族、子供だったりすると s'il te plaît になるので注意してください。例えば:

Passe-moi le sel, s'il te plaît. (塩をとってくれる?)

それと、人にものを頼むときは「必ず」これを最後に付けてください。でないと「非常に失礼な人」にとられてしまいます。フランス人の親は、自分の子供に対して、s'il te plaît. / s'il vous plaît. を付けるように非常にしつこく言っています。これは見習った方がいいでしょう。


話はちょっとかわりますが、「接続詞 si 」は、「今現在の事実とは違う事を仮定する時」や「過去に実際に起こった事とは違う事を仮定する時」などで使われる、「条件法・現在/過去形」だけでなく、「直説法・未来形」とも密接な関係にあります。例えば:

S'il pleut demain, je ne viendrai pas chez toi.
 明日雨が降ったら、家に遊びには行かないよ。

未来形というのは、実は直接「未来のこと」と表すよりは、「条件の si 」を使って「今はこうであるなら、未来はこうなる」という二段階の表現なのです。

こう考えると、一般に「 si 」のついた文には、活用語尾の r の付く「直説法・未来形」や「条件法・現在/過去形」は来ない事になっています。昔の表現ではあったようですが、今の「文法規則」では間違いになってしまいます。「 si 」を使った仮定の文をを受けて始めて成り立つ時制と考えれば、話が通じると思います。

Si le colis arrive demain, je serai très content.
 明日小包が着けば、嬉しいです。

Si j'étais riche, j'achèterai un voilier.
 もしお金があったら、ヨットを一艇、買いたいな。

Si Pierre ne serait pas parti trop tôt, il aurait pu rencontrer Jean.
 もしピエールがあんなに早く家を出て行かなければ、ジャンに会えたのに。

その他の接続詞に関しては、また別の機会に紹介します。ではまた。
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by nsato75 | 2009-06-20 07:56 | 接続詞編